おばこぶちのカッパ
昔々、小烏瀬川(こがらせがわ)の川下に姥子淵(おばこぶち)という淵がありました。
そこには、いたずら好きなカッパが住んでいて、時々馬や子どもに悪戯をしました。
ある夏の暑い日、新屋という家の元気な男の子がいつものように馬を引いて、その淵に行き馬の足を冷やしていると、淵の中からカッパが出てきました。カッパは、馬を川の中へ引きずり込もうと力いっぱい引っ張りました。でも、いくらカッパが引っ張っても馬の力にはかないません。カッパは、馬に引っ張られてとうとう家の馬屋まで来てしまいました。
カッパは馬の飼い葉桶(餌の入った桶)をすっぽりかぶって隠れていました。まもなく、家の人が馬に餌をやりに馬屋に来ました。飼い葉桶が逆さになっているのを見て不思議に思いそっと持ち上げると、中から水かきのついた手が見えました。
家の人は村中の人々を集めて、殺そうか、許そうか、いろいろ相談しました。でも、殺すのはかわいそうなのでこれからは馬にも子どもにも悪戯をしないことを約束させて、姥子淵(おばこぶち)へ帰してやりました。
そのカッパは今では、遠い相沢(あいざわ)という滝の淵に住んでいるということです。
どんどはれ。(めでたしめでたし)
河童淵のカッパとは?
タクシードライバーさん曰く・・昔々、遠野地方は深刻な飢饉に見舞われ、数多くの死者が出たことが・・・生まれたばかりの我が子を間引き・・その亡骸を川に流したのが河童だと言われました。(河童=子ども)
※ネットで調べたところ、そういう時代もあったようですが、亡骸とは別に河童は実際にいたのでは?
河童淵の祠
河童淵にある右の祠は河童を祀ったもので、この淵で悪さをしていた河童を諭し、神として祀ったもの。
乳の神であり、赤い布で乳をかたどった供え物を奉納すると、母乳の出がよくなると伝わっているそうです。
↑ タクシードライバーさんのお話では・・昔々、この地の豪族が、産後栄養不足で母乳がでない母親の為に、お供え(おっぱいの形)の中にお米を入れたことが始まりだとか・・・
=河童さんから=
昔の日本がここには残っているよ!とっても良いところ~~(*^_^*)
いろいろな話はあるけれど、河童はいるよ! 会いに来てね ♪
人間が勝手に何かあると河童(妖怪)の仕業にしているだけだよ ・・・